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2014年10月16日木曜日

医療と経済 第1章~たばこの税収とたばこによる疾患の医療費~

タバコ1箱の値段は平成26年現在、約430円(JTのメビウスなど)します。そのうち税金が276.73円(約64.4%)含まれています。



ですので喫煙者の中には

「おれは高額納税者なんだから」

という人が少なくありません。

しかしながら、タバコは「百害あって一利なし」といわれ、また「タバコ病」と言われるように
様々な疾患の原因ともなっています。(COPD、肺がん、咽頭がん等々)


ここで素朴な疑問

『タバコによる税収はタバコによる医療費の支出を上回っているのか』

ということです。


タバコの税収はここ15年程度はほぼ横ばいで、毎年

2兆円強

程度あります。

そこに雇用などによる経済効果が約1兆円加わり、経済効果は3兆円強になります。


 

 
では、タバコによる疾患の医療費はいくらなのか。
医療費は日本の国民皆保険制度では窓口負担は3割(75歳以上では1割)です。
のこりは健康保険と税金から払われています。
 
完全に断定はできないものの、リスク率など統計から計算すると
 
医療経済研究機構の資料より引用すると
 
喫煙による経済損失は年間7兆3000億円。実に経済利益の倍額以上の損失をしている計算になります。

  

  

           その
内訳は以下のとおり。
内訳
喫煙者の医療費
12,900億円
間接喫煙者の医療費
146億円
逸失される労働力の損失
58,000億円
火災による損失
2,200億円
合計
73,246億円

そして、上記の喫煙が与える経済利益/損失額を差し引きすると、下のようになります。
タバコによる税収
2兆2797億円
その他経済利益※
9000億円
喫煙による経済的損失
-7兆3246億円
合  計
-4兆1449億円

 実にタバコの税収をはるかに超える、毎年4兆円以上の大赤字です。
 では、全体で言うと社会的/経済的に喫煙がプラスなのかマイナスなのか。
  結論から言うと、大きくマイナスです。
 
 
 
こういった視点から見てもタバコは「百害あって一利なし」なのです。
もちろん、疾患による個人のQOLが低下することも見逃せません。
 
 
やはり喫煙は社会貢献など全くないということです。
 
 


2014年8月18日月曜日

日本の医療と経済の未来について考える。序章

今回のブログでは、これまでと少し違った角度から医療について考えてみたいと思います。

もともとわたくし、大学は商学部出身であり、経済に関しては強い興味を持っています。

看護の基本は不変ではありますが、この先私たちが日本で住んでいく以上、避けては通れない医療経済について、看護の学校では社会福祉で少し学ぶ程度のことを掘り下げてみたいと思います。


近年の日本は、みなさまもご存じのとおりかつてどの国も経験したことのない超高齢化が進んでいます。2012年の統計では

高齢化率(65歳以上)24.1%

2025年(団塊の世代が後期高齢者に移りゆく年)の高齢化率は

30.3%にもなります。
普通の人口ピラミッドであれば高齢化率は7%未満であることから、このパーセンテージは異常に多く、また急速に進んでいることがわかります。


では社会保障費の推移はどうなっているでしょうか。

当然右肩上がりで、

平成3年では全体で47.2兆円だったものが
平成24年では109.5兆円になっています。

わずか21年で約62兆円も増えていることになります。

内訳は年金約50%、医療費約30%、その他福祉約20%です。
そしてこの先、社会保障費の増額はさらに増えていくことは間違いありません。


安倍首相は「税と社会保障の一体改革」として、消費税率8%に増税、さらに2015年(平成27年)10月に10%まで引き上げることを目標としています。


これは、社会保障の充実・安定化と、そのための安定財源確保と財政健全化の同時達成を目指すもの、とされています。


つまり現状のままでは社会保障費が追い付かなくなり崩壊してしまうことが予想されている、

ということを示唆しています。


さてこのような日本の社会情勢が日本の医療、もちろん看護にもどのような影響を与えているのか、さらにはこの先どうすればよいのか


今回は序章なのでこのあたりにしておきます。
次回からは各項目ごとに考えていきたいと思っています。